大切なペットに健康を。目の輝きを。 獣医眼科専門医がいる動物病院 安部動物病院

個人情報保護方針
病気の予防Q&A
ノミ・ダニ編
Q ノミってなに?
Answer
ノミは最も古くから存在する寄生虫のひとつです。四千万年以上も前の化石のなかにノミは発見されています。
ノミは長い進化の過程で、真の外部寄生虫としての生存に適した能力を身につけてきたのです。
現在、ノミは犬や猫にもっとも一般的にみられる寄生虫のひとつです。
また、多くのノミ駆除製品があるにもかかわらず、ノミの完全な駆除は大変難しいとされています。
Q ノミはどのような生涯を送っているの?
Answer
犬や猫に寄生したノミは、そこで血を吸い、交尾をして、卵を産みます。
一日に4〜20個、一生の間に200〜400個の卵を産卵するといわれています。
卵はその後すぐに動物の周りに落下し、適度な温度のある人目のつかない環境にちらばり、そこで幼虫になり ます。
幼虫はノミ成虫の糞などを食べ、脱皮を繰り返し、繭を作ってさなぎになります。
さなぎは繭の中で成虫の形になり、二酸化炭素や熱、近くを通過する動物の物理的な圧力や振動によってふ化 し、成虫となり、再び動物に寄生します。
さなぎは繭に守られているので、乾燥や殺虫剤に対して強い抵抗力をもっています。
動物が繭にちかづかず刺激が得られない場合は、繭の中で数ヶ月待機することができます。
卵や幼虫、さなぎは、犬や猫が多くの時間を過ごし、しかも気温や湿度が適当で ある場所(犬・猫のベッド、タンスの裏、ソファ、カーペット、畳など)に多くみられます。
Q ノミの被害はどのようなものがあるの?
Answer
動物がノミにさされると、激しいかゆみによる精神的ストレスを受けますが、それ以外にも重大な被害がたくさんあります。
■貧血
一匹一匹のノミが血を吸う量は少なくても大量のノミの寄生を受けると、特に子犬や子猫では鉄欠乏による貧血をおこす危険性があります。
■細菌の二次感染
ノミにさされた場所を犬や猫がかきむしってできた傷に細菌がはいり、化膿してしまうことがあります。
■条虫(さなだ虫)の伝播
この条虫は、ノミの幼虫の体内で過ごしています。犬や猫がグルーミングしているときにノミを噛み潰して、 中にいる条虫も一緒に飲み込んでしまいます。
この条虫が小腸で育ち、数週間で30センチもの長さになって下痢や吐き気、貧血といった症状をもたらします。
肛門周辺や便に白いきゅうりの種のような白い粒がついていたらこの条虫がいる証拠です。
■ノミアレルギー性皮膚炎
ノミの被害のなかでは、これが最も重要なものです。ノミによる吸血が繰り返されると犬や猫がアレルギー状態となり、皮膚炎をおこすことがあります。たとえ寄生が少数であっても、皮膚炎を起こすことがあります。
■飼い主への被害
人間がノミにさされると激しいかゆみがおこり、ひどい場合はアレルギーになって水ぶくれのような状態になってしまいます。
同じように条虫は、感染したノミが偶然に人の口に入ってしまうことで人にもうつります。
Q ノミの見つけ方は?
Answer
ノミ櫛で動物の毛をすきましょう。
黒っぽい粒のようなものがあったら、それはノミの糞かもしれません。
それをティッシュにとって水を少したらして、赤くなったらノミの糞です。
ノミの糞はほとんどが動物の血液です。
Q マダニの生態は?
Answer
マダニは宿主特異性は一般的に低く、多くの種類が犬・猫に寄生します。
ほとんどの場合犬への寄生が多くみられ、猫への寄生は稀です。
マダニは、適切な場所で宿主になる動物が通過するのをひっそりと待ち受けています。
いったん宿主に付着したマダニは、頭や耳など比較的皮膚の薄い部分をさすために体の上を移動します。
マダニは強力な爪をもっており、宿主にしっかりと取り付くことができます。
マダニの口の部分は、皮膚を突き刺すのに適した構造をしており、皮膚を突き刺す口器とよばれる器官は、皮膚と皮下組織を切開する鋏角とその傷に差し込まれる口下片(こうかへん)から構成されています。
マダニが動物の皮膚に接触すると鋏角が動きだして皮膚を切開します。
鋏角の運動により傷口が開いたままの状態になり、そこに口下片が少しずつ差し込まれます。
マダニは接着剤の動きをするセメント様物質を注入し、差し込んだ口下片を傷口に固定するので、これを取り除くのは容易ではありません。
Q マダニはどんな病気を媒介するの?
Answer
マダニは原虫、細菌、リケッチア、ウイルスなど多くの病原体を媒介します。
マダニは病気を媒介するために生まれたといえます。
卵を通じて病原体が伝播される場合には、疾病媒介能力はさらに増強されます。
一匹のメスのマダニからは、最大3,000から4,000個の感染した卵が産生されるのです。
Q マダニがペットに与える影響は?
Answer
たくさんのマダニが寄生した場合、重度の貧血を起こし、栄養障害や発育障害に陥る危険性もあります。
また、危険な病原体を媒介します。
■パペシア病
貧血、発熱、元気消失、食欲不振、黄疸、血色素尿などの症状があり、重度の場合は急死することもあります。
■ライム病
発熱、全身性けいれん、起立不能、歩行異常などの症状が、一つまたは複合して発症します。
Q ノミ・マダニ駆除にはどのようなものがあるの?
Answer
首輪、飲み薬、スポット剤、シャンプーなどさまざまなものがありますが、首輪やシャンプーは効果があまりありません。
最近は、背中に少量の液体をつけるスポット剤タイプが主流になりつつあります。
薬局で売ってる飲み薬の中には、ノミ成虫駆除に効果のないものもあるので注意しましょう。
Q 寄生虫の対策はどうしたらいいの?
Answer
6〜12ヶ月毎に検便をおすすめします。
子犬は生まれる前から虫を持っていたり、出生時に母親から感染することがありますので、生後4週齢から駆虫を始めます。
寄生虫がペットから人間への感染は極まれですが、あります。
■回虫
長く、丸く、そうめんのようで、丸まっていることが多い。
主に幼齢動物にみられます。
■鉤虫
針先の4分の1くらいの大きさ。
血を吸うので、貧血の原因となります。血便を起こすことがあります。
幼齢動物の死因となりえます。
■条虫
米粒位の大きさ。
ノミを食べることで感染します。鳥、ウサギ、げっし類などを補食により感染することもあります。
糞便中に虫卵は通常みられません。
■ノミ
ライフサイクルの90%以上はペットの体から離れて暮らします。
重要なノミコントロールのポイントは成虫駆除と室内清掃です。
病気の予防Q&A(ノミ・ダニ編)ページのTOPへ
Copyright (c) 2008 Abe Animal Hospital. All rights reserved.